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第2回:ぷにぷに電機さん(中編:インタビューその1)

音楽メディア3万円お買い物!!
第2回:ぷにぷに電機さん(中編:インタビューその1)

憧れの音楽クリエイターは普段どんな音楽を聴いているのか。
そもそもどうやって聴く音楽をチョイスしているのか。

そんな好奇心を満たすべく、音楽クリエイターの方に音楽メディアの購入資金3万円をご提供して、CD・レコードショップでお買い物をされる様子を観察させていただき、実際に購入された音楽メディアをご紹介して、購入の背景もお聴きする、というのがこの企画です。

第2回ゲスト :ぷにぷに電機さん

(プロフィール)

ぷにぷに電機(ぷにぷにでんき)

作詞家、作曲家、シンガー、音楽プロデューサー。

2015年、コミックマーケットに自主制作のCDで出展することから本格的な音楽活動を始める。
ジャズやボサノバ、ラテンをルーツとしながら、国内外の様々なトラックメイカー、リミキサーとのコラボレーションにより、シティポップ、フューチャーファンク、フューチャーベース、ファンコットなど、多彩な音楽ジャンルを縦横無尽に行き来する。
2022年6月、PARKレーベルでのリリース音源をリマスタリングして、自身初となる全国流通のCDアルバム『創業』をリリース。

ご協力いただいた店舗

waltz
東京都目黒区中目黒4-15-5

ぷにぷに電機さんお買い上げリスト

お買い物の様子は 前編 をご参照ください。

  タイトル アーティスト レーベル

価格
(税込)

1 Tonight Turns To Nothing[カセット] Olivia Kaplan Topshelf Records ¥1,680
2 Before I Leave[カセット] If I Die In Mississippi Z Tapes ¥1,480
3 Solar Editions[カセット] Green-House Leaving Records ¥1,980
4 Eurybia[カセット] Francesca Heart Leaving Records ¥1,980
5 Sketches On The Piano[カセット] Josh McCausland Inner Ocean Records ¥1,980
6 Chet[LP] Chet Baker Jazz Wax Records ¥2,880
7 Ella In Berlin[LP] Ella Fitzgerald Verve ¥2,280
8 メビウス・ゲーム[LP] 山口百恵 CBSソニー ¥1,680
9 ザ・ベスト[LP] 八神純子 DISCOMATE ¥1,480
10 Maki Asakawa[LP] 浅川マキ Honest Jon’s Records ¥3,880
11 Indoor Plant Life I & II[カセット] Ki Oni Sound As Language ¥1,980
12 Spiro World[カセット] Time Wharp Leaving Records ¥1,980
13 Mystic Blue[カセット] Jazzy Afro Self Released ¥1,680
14 What Are They Saying Is The PTC?[カセット] Pink Trash Can Post Present Medium ¥1,880
15 Crumbling[カセット] Mid-Air Thief Topshelf Records ¥1,880
合計 ¥30,700

※表中のリンクはwaltzオンラインストアの商品詳細ページです。
 waltz店主の角田さんによるレビュー文がご覧いただけます。

ぷにぷに電機さんインタビュー(お買い物編)

本日はお疲れさまでした!今日のお買い物を振り返っていかがでしたか?

とにかく「waltzさんが良いお店すぎる」という感想ですね(笑)。
以前も伺ったことはあったんですけど、オーラのあるお店なので、そのときは少し緊張しながら見て回りました。今回は取材で貸し切りということもあって、リラックスしてお買い物できましたし、店主の角田さんともお話しできて楽しかったです。

お買い物自体は1時間弱で終了し、とにかく決断が早かったという印象です。
まずはカセットコーナーでOlivia Kaplan『Tonight Turns To Nothing』をピックされていました。

waltzさんのInstagramをフォローしてて、このジャケットを見てビビっと来てました。
デザイナーでクリエイティブディレクターのメチクロさんと一緒に「LAUNDRY 4:00AM」っていうポッドキャストを毎週やってるんですけど、この作品はランドリーにある洗濯機から人魚のヒレがニョロっと出ているっていうジャケットだったので、そのポッドキャストとのつながりも感じてぜひこれは欲しい!と。
ジャケットを強烈に覚えていたので、お店で見つけて真っ先に手に取りました。

Olivia Kaplan『Tonight Turns To Nothing』(Topshelf Records)

シュールなジャケットですけど、とても計算された構図のように見えます。

今カセットを出しているミュージシャンってデザイン的な意識の高い方が多いと思っていて。
特にインディーズのミュージシャンはデザインにこだわる方が多いので、手元に置いておきたくなるものを意識的に作っている気がします。
中身のカセットのカラーもいろいろ選べるんですよね。その組み合わせも面白いし。ケースを並べてもかわいい。さらに紙製のオーバースリーブを被せているものもあって、ほんとにこだわれる幅がすごいなと思います。

カセットを作っているインディー・ミュージシャンっていう時点で趣味が合いそうっていうか。
リリースするメディアのチョイスが、既に一つのフィルターになっているところがあります。

カセットのジャンルとしてはアンビエントやエクスペリメンタルが多かったという印象です。

最近、アンビエントとか実験的な音楽がすごく好きで。
最初はSpotifyの「Deep Sleep」っていうプレイリストを聴いてたんですよ、寝るために(笑)。
そしたら、あまりにも良くてお気に入りの1曲とかできちゃって、もうどっぷりハマりました。
特にアンビエントはカセットの音質と相性が良いというか、カセットで聴くのが一番しっくり来る感じがしてます。

今日買った作品の中に「部屋の中で育つ観葉植物をモチーフとしたアンビエント作品」っていうのがあって(Ki Oni『Indoor Plant Life I & II』)、すごいなと思って。

彼らは、目で見たものや触ったものを「音」という物質じゃないものに変換する行為のことを「音楽を作ること」と捉えているのですが、私もそこはすごく理解できます。
私の場合はポップ・ミュージックを作っていて、自分の心の中のことや自分の目で見たことを質量のないものに変換しているという感覚があります。
実験音楽を作っている方の中には、物質から取り出した音をサンプリングして物質じゃない音楽というものに変換していく作業をしていて、そういうのも「カッコイイ!!」と思って。
考えてみたらすごく不思議なことをしているなと思います。

レコードのほうはいかがですか。

今日買ったレコードは昭和歌謡とジャズですね。
レコードプレーヤーはあるんですけど、私はそんなに熱心な音楽リスナーではないので、実はレコードをそんなに持ってないんですよ。

 今回買われた山口百恵さんのレコード『メビウス・ゲーム』のジャケットデザインは鶴田一郎さんによるものでした。
ノエビアのCMイラストなどを手掛けられた方ということで、素晴らしいジャケットですね。

こういうのは大好物で、普段からバンドキャンプでもこういうレトロフューチャーなジャケットに弱くてつい買ってしまうんですが、大好きな山口百恵さんのこういうテイストのジャケットに出会えて、超大収穫でした。これは衝撃でしたね、本当にすごい。

浅川マキさんはレコードで聴いたことがなかったので。
吸い寄せられるように手にとってしまいましたね。
浅川さんの声はレコードで聴くと抜群だろうなと思いました。

チェット・ベイカーはぷにぷに電機さんの『ラスト・サマー』の歌詞にも登場しますね。

このジャケットのチェット、かっこいいですよね。
最近唐突にトランペットを始めたんですけど、めちゃくちゃ下手くそで、まったく上手くならないので泣いてます。

音楽のプロダクトって「それで聴きたい」というムードみたいなものがあると思います。
こういうジャズもそうですけど、テクノもレコードだとめちゃくちゃいいんですよ

あと、レコードはプロダクトとして大きいので、定番なやつの方が安心して買える、というところもあります。カセットは小さいので冒険しやすいかなと。

後編 につづく。

後編では、ぷにぷに電機さんにとっての「音楽メディアをプロダクトとしてリリースする意味」などをお聴きします。

TEXT:KENDRIX Media 編集部

※本企画は、株式会社本の雑誌社『本の雑誌』で連載されている「図書カード三万円使い放題!」というコーナーの音楽メディア版が観たい、という発想から企画したものです。
 本企画の実施にあたり、株式会社本の雑誌社様にご相談差し上げたところ、二つ返事でご快諾をいただきました。あらためまして、ここに感謝申し上げます。
 WEB本の雑誌 https://www.webdoku.jp/honzatsu/

 

 

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