松浦航大 インタビュー
~変幻自在の七色ボイスと唯一無二のコンテンツ(後編)
大注目若手アーティストとしてYouTube・SNS・テレビなど各所で活躍する松浦航大さん。
前編 ではYouTubeでの再生回数の伸ばし方や、特技のものまねの練習方法について教えていただきました。
後編ではコンテンツ制作の裏側やセルフプロデュースの考え方に迫ります。
コンテンツ制作とニーズの分析
楽曲制作の方針はどのように決めていますか?
方針は自分で決めています。SNS・YouTubeなど全部使って反応やニーズを分析していますね。いまはTikTokでバズるので、特にTikTokのエンゲージメントをどう出すか考えています。『カミカザリ』や『アホウドリ』って曲を出したんですけど、ものまねの企画を絡めて出すとすごいTikTokで伸びたりするので、出し方についても研究しています。
反応やニーズを分析する際、意識していることはありますか?
ピラミッドを意識してるかもしれないです。
土台となるのは歌・ものまね。でも、ファンになればなるほど、歌・ものまねも好きだけど、ちょっと奥の方を知りたくなったりするじゃないですか。例えば僕が今1番ウケてるのはものまねなのに、ファンになればなるほど、ものまねしてない自分の声が求められる。
ものまねに限らずですけど、例えばめっちゃキメてるイケメン俳優さんがいるとして、その人がセットやめて、シャワー上がりでノーセット、これファンめっちゃ喜ぶの間違いないですよね。
たまらないです(笑)。
でも、一般の人が見たらだらしないなってなるかも。要するにファン層とライト層では需要が違うんじゃないかと思っています。なるべく今はライト層の反応を敏感にキャッチして、願いを叶えるようにしてます。
SNS媒体も使い分けています。インスタはファンの皆さん。Twitterはちょっとライトだけどいろんな人にリーチする。YouTubeとTikTokはライト層に向けたアプリだと思っているので、いま自分にとっては大事なのかなと思っています。
ライト層に向けた発信はどんな工夫をしていますか。
ニーズを意識しています。話題のものを旬の状態で発信するとか、たまに話題のレパートリーを新しく増やすとか。ほかにはコラボもしています。荒牧さんとコラボしたらみんな喜ぶとか想像がつきますよね。そういうニーズを察知しながらやってますね。スピード感はめっちゃ重要だと思う。
旬なものをキャッチして、ニーズを叶えるっていうのがセルフプロデュースとしては大事なんですね。
セルフプロデュースだったら、自分の武器はなにかという話になってくると思います。
松浦さんの武器に「変幻自在の七色ボイスを生かしたものまね」があると思います。ご自身の『武器』としてはじめからご認識されていたんでしょうか?
色々試しました。ものまねは得意でしたがリスクだと思ってましたし。だから、リスクの中にヒントがあるかもしれないですよね。普通の人は怖くてできないことを自分はやって良かった。YouTubeでものまねのいろんな企画をしてるの僕しか多分いないんで。自分の武器を使ってやっていけば、まだまだものまねの道も広がっていいなと思ってます。
『チーム松浦航大』の運営とノウハウ
チーム運営のコツはありますか?
あります。最初は結構自分の基準に当てはめちゃうことがあって、「プロ目指してんだったらできて当たり前だろ」「やる気あって当たり前だろ」って思うタイプだったんですよ。
それを感謝に変えたらうまくいきました。最近思うことなんですけど、笑顔、思いやり、感謝とかはいくら与えても、自分からなくならないって気づいたんです。周りの人たちが笑顔になったら、自分の環境が豊かになる。綺麗ごとみたいな言葉を並べましたけど、結果自分に返ってくるので、なくならない自己投資なんですよね。できないことがあってもちゃんと教えて、できることに関しては感謝するようにしただけで全然変わりましたね。
『バズる』曲、そして自分の個性・・・
作詞作曲の研究はどうされてらっしゃるんですか。
いい音楽を聞いて、そのインスピレーションで作るっていうのは大事ですよね。何がキャッチーで、何がキャッチーじゃないのか。どうしたらキャッチーなまま個性を出せるのか。
いい曲を聴いてインスピレーションを高めているんですね。
作詞に関してはもうね、正解もないし。作詞作曲なら詞の方が大変ですね。曲ってある程度正解がある気がするんですよね。作詞は全く正解がない。
「好き~好き~好き~好き~好き~」とかでも成立するんですよ。すごくないですか。
(一同)笑
『オリジナリティ』の「人を固めると書いた個性」という部分は、まさしく松浦さんの言いたいことが書かれているように個人的に思いました。
その部分、実はレコーディングの日に思いついて。はじめは違う歌詞だったんですよ。
そうだったのですね!普段は詞を先に書かれていますか、それともメロディーが先ですか?
メロディーが先ですね。メロディーを先に書くと、自分の中のメロディーからリズムまで全部表現できるので綺麗なんです。でも「ここに小さいツが入らないとダメ」って思っちゃったり固定観念が出てくるんですよね。メロディーのドラマティックさにかつ詞を書かないといけないし。ある程度は妥協しなきゃいけないので、バランス感と戦うのが結構大事だと思っています。
走り続けられる理由
松浦さんの実力の秘訣は「研究と鍛錬」であるとインタビューを通して感じました。松浦さんが走り続けられる理由はなんでしょうか?
目指すところがあるからですね。そこに到達できない自分が悔しいし、恥ずかしいんですよ。向上心はめちゃめちゃバネなんです。継続力は歌が大好きだから。僕は多分、歌以外の仕事はできないんですよ。なぜかというと、情熱がそこにないから。歌にしか時間とエネルギーを割けない。逆に、好きなことであればトップを目指す情熱が生まれるんだと思います。
活動していくにつれて、ファンができて、目標ができました。でもものまねで悔しい思いもいっぱいしてきたので、ものまね業界のイメージを変えたいっていうのはあるんですよね。ものまね=かっこいいに変えたいです。歌手とか、お笑い芸人になりたいって人はいるけど、ものまねする人になりたいってあんまいないじゃないですか。その人口を増やそうと思っています。
そのために、国際フォーラムでワンマンしたり、自分の曲ヒットさせてMステとか出たいですね。そうしたら「ものまねかっけえじゃん」ってなると思ってます。ものまねを通して成功していく姿を見せることができれば、ものまねってかっこいい、憧れっていう、イメージになるんじゃないかなと思っています。
音楽の道へ進むか迷っているあなたへエール!!
これから音楽活動の道へ進むか迷っているクリエイターの方に、メッセージやエールをいただけますか?
みなさんが今感じている音楽への情熱とか、好きだという気持ちに疑問を持たずに、とにかく音楽に没頭してほしいなと思います。
好きなことを諦めるってないじゃないですか。「カレー好きだけど、うわー、諦めよう」ってないですよね。音楽もそうで、好きな気持ちを諦めるって絶対できないと思う。
リスクとか失敗とかがあるから、諦めるというところに直面することもあるかもしれないですけど・・・例えば自分の人生が80年の映画だったら、80年間失敗も何もない、泣きも怒ったりもしない、ずっとお茶の間で座ってるだけの人生だったら、観てられないですよ。好きなことのために泣いたり笑ったり、たまには借金することもあるかもしれないけど、それでも続けてやっていくことで実っていくこともあるし、失敗も人生のストーリーになると思うんですよね。
それでもやめたければ自分の人生だしやめればいい。でも、僕は好きなことを諦めるという決断はする必要がないんじゃないかなと思っている派なんですよ。もし夢を諦めそうになっている人がいたら、僕の言葉をきっかけに諦めるのをやめてくれたらうれしいですね。
プロフィール
松浦航大(まつうらこうだい)
生年月日:1993年10月22日
北海道出身 身長184cm
歌まね動画がSNSで話題となり数多くのテレビ番組に出演。
自身のYouTubeチャンネルでは総再生回数1億回を突破。
歌、ものまね、ボイスパーカッションと声の可能性を追求し、作詞・作曲も手掛ける。
TEXT:KENDRIX Media 編集部
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