Breaking Atoms Vol.2 リーブル〜正反対な性格の二人で描く世界に繋がる成長曲線〜

これから世に打って出ようとしているアーティスト/クリエイターにフォーカスする新連載「Breaking Atoms」。
Vol.2は、みゆう、木下陽介による男女2人組のポップスユニット「リーブル」をピックアップします。
音楽の専門学校で出会った2人は、2020年からリーブルとして音楽活動を続けていて、2021年と2024年にはEPをリリース、2025年に入ってからは音楽プロデューサーで作編曲家のRyo’LEFTY’Miyataさんがアレンジを手掛けたシングルを立て続けにリリースしています。
新たな活動フェーズに突入した感のある2人は、2025年12月17日(水)にSHIBUYA PLEASURE PLEASUREで、初のワンマンライブを行うことも発表しています。
「世界を股にかけるアーティストになる!」という目標に向けて、リーブルの2人がこの初ライブに懸けている想いや、自らの音楽を通じて伝えたいテーマなどについて詳しくお聞きしました。
Ryo'LEFTY'Miyataさん、岡嶋かな多さんとの公開コライトに参加
――リーブルのお二人には、3月29日に開催したKENDRIX EXPERIENCEにご出演いただきました。
木下陽介:3月28日にリリースした『ワンルーム』、5月14日にリリースした『彩る』の編曲をRyo’LEFTY’Miyataさんにやっていただいていたこともあり、LEFTYさんが岡嶋かな多さんと行った公開コライトに呼んでいただきました。
コライトは、瞬時に言語化できるアイデアをたくさん持ってないとできない。そういった能力も試されるという点で、本当に刺激的でした。
みゆう:かな多さんは私に「ダンスを踊ってるときどういうことを思い出す?」みたいに振ってくれて、そういうことならいくらでも答えられるので色々伝えたら、速攻でいい感じで歌詞に乗せてくれて、「凄い、プロだ…」って、感心しきりでした。
――KENDRIX EXPERIENCEでは、15時15分からの90分間で出来上がったワンコーラスを基に、19時20分からのライブで即日披露するという離れ業にもチャレンジしてくださいました。
みゆう:LEFTYさんが即興で演奏するプロジェクト・cross-dominanceさんと共演する形で、リーブルとしてライブを披露させていただきました。実はコライトが終わったあと一旦会場を離れて、LEFTYさんのスタジオに移動しまして、ワンコーラスを何とかフル尺に調整して、まあまあいい感じでしょ、ってなって、また会場に戻って。
木下陽介:問題は僕が楽器を弾かなきゃいけないってことで。セッションプレイヤーじゃないので、楽譜があればできるけど、っていうところを、当然楽譜はないので、身体に沁み込ませるっていう作業をLEFTYさんのスタジオでひたすらやってました。
みゆう:勉強になりましたね。cross-dominanceの皆さんはすごいスピードで「ここちょっとこういうフレーズにするね」「OK、OK」みたいな会話だけで全部できてしまうんですけど、私たちは「ちょっと待ってくださいね」って言って、スマホ見ながら何とか後ろから付いていくみたいな。
木下陽介:師匠たちは、たまに振り返って「付いて来いよ」っていう感じでやってくださってましたね。
――結果として、素晴らしいライブで、観客の皆さんも驚きながら盛り上がっていました。
みゆう:すごく楽しかったですね。
音楽ができるまでをのぞいてみた Vol.21 岡嶋かな多、Ryo’LEFTY’Miyata feat. リーブル、エンドウ.
コライト曲を『1 UP』としてリリース
――公開コライトでワンコーラスを作った楽曲は、さらに2番も作ってレコーディングした結果、6月18日に『1 UP』というタイトルで、リーブルの新曲としてリリースされますね。
木下陽介:まさに僕たちリーブルの曲になるっていうことで、まずLEFTYさんと、あらためてサウンド感をどうするか、ということと、2番の歌詞を考えてみてよ、というやりとりがあって、一旦持ち帰ってからいろいろ提案して。そうしたらかな多さんからも「ここはこうした方がいいんじゃないかな」っていう返信をいただいて、オンライン含めてさらにコライトしましたね。
――音源で注目してほしいポイントはありますか。
みゆう:サウンド面が結構変わってて、当日のライブよりももっと乗れる、グルーヴィーな感じになってますね。あれ、なんていうジャンルだっけ?
木下陽介:ニュージャックスイング。当日もそういう方向が合うよね、ということはLEFTYさんが話されていたと思うんですけど、終盤にかけてはゴスペル色もかなり入ったかなっていう。
――2番は歌のパート割も変わっていますね。
木下陽介:3月のライブではワンコーラスを繰り返してフル尺にしたので、ボーカルはみゆうだけだったんですけど、2番を作るときに、やっぱりリーブルの曲なので、僕もちゃんと登場しようってなって。
みゆう:自分で作ったメロに苦しめられてたよね。
木下陽介:2番の頭で、すっごい超絶技巧なフェイクを入れてるんですけど。自分で「これ、かっこいいんじゃん」って作ったものの、レコーディングではすごく苦しめられました。ぜひ注目してほしいです(笑)。
二人の出会いとそれぞれの音楽遍歴
――あらためてリーブルのことをご紹介いただきたいのですが。3月のイベントでの自己紹介が印象的でした。
みゆう:「世界を股にかけるボーカリスト、になる予定のみゆうです」って言いましたよね(笑)。
木下陽介:それで僕は「お調子者の隣で曲を作ってます、木下陽介です」って言いました。みゆうがいきなり爆弾を投げるので、それを処理した感じですね。
みゆう:先に自己紹介されたLEFTYさんとかな多さんが、結構ちゃんと自己紹介されているのを聞きながら「やばい、なんか印象に残ることを言わなければ」って考えて、あんな感じになりました(笑)。
――リーブルの楽曲の作詞・作曲は基本的には陽介さんが担当?
木下陽介:そうですね。最近リリースした『ワンルーム』はカップルの話だったので、女性目線でフックのある言葉が欲しかったこともあり、みゆうにも作詞してもらいましたが、あらためて「リーブルとは」という部分を固めていくためにも、作詞・作曲は基本的に僕に任せてもらうことにしました。それこそリーブルを結成したときは、自分もフロントマンとして、できれば鍵盤なしで前に出て歌いたい!って感じだったんですけど、いまはボーカリストとしてのみゆうのことをすごくリスペクトしているので、ボーカルはみゆうに託したいっていう気持ちが強いです。
――お二人が最初に出会ったのは?
みゆう:国立音楽院という専門学校です。彼は大学を経由してたので、私よりも1年遅く入学してきたけど、入学してからずっと喋ったことはなくて。私が卒業するときに初めて喋って、好きなアーティストとかが一緒だったので、ちょっとやってみようか、っていうノリで始めたのがいまも続いている感じですね。
木下陽介:それも、学内ですごくチヤホヤされていた別の男女ユニットへの対抗心みたいなところから始まってて。二人とも負けず嫌いなところは共通してるかもしれません。
木下陽介
――ちなみに、好みが共通していたアーティストというのは。
みゆう:邦楽はONE OK ROCKとか。洋楽はブルーノ・マーズとか。
木下陽介:あとジャミロクワイ。セッションの授業がちょくちょく被ってたんで。
みゆう:でも喋らなかったですね。彼は当時金髪で、ONE OK ROCKのTakaさんリスペクトという感じで、バンドTシャツ来て、バチバチした感じで歩いてて。「うわ、絶対苦手なタイプだわ」と思って、とにかく喋りたくなかったですね(笑)。
木下陽介:DTMをやり始めて、家にこもるようになってから大人しくなったところがありまして、自分でも自分の本当の性格が分からなくなってます。
――専門学校に入るまでの音楽体験は。
木下陽介:3歳から中3までクラシックピアノを習ってました。でも思春期はスポーツをやりたがって、ピアノは辞めたいって言っていたんですけど、「この曲を弾いたらゲームを買ってあげる」とか、いまとなってはすごくありがたいんですけど、そういう餌に釣られて続けていた感じです。
みゆう:私は、中学校でバスケ部に入ったんですけど、運動神経がないことを痛感して1年で辞めて、中2から吹奏楽部でトロンボーンを吹いてました。それが楽しくて、高校では軽音楽部に入り、先輩の影響でヘビーメタルを聴いたりしていました。
木下陽介:たまにその片鱗が現れますよ。SNSにアップするカバー動画用にみゆうがアレンジした音源が送られてくるんですけど、すごいメタルな音色のギターがフィーチャーされていたりします。パワーコードだけじゃなくカッティングギターも上手なんです。
みゆう
人間のリアルな感情を描写したい
――さきほど、女性目線がほしくてみゆうさんにも作詞してもらったとおっしゃっていた『ワンルーム』はどのようなきっかけで作られたんですか。男女の掛け合いで歌われる歌詞がとてもリアルで印象的です。
木下陽介:歌詞のテーマとか世界観としては僕の実体験がきっかけです。あの曲は今年リリースされましたが、リーブルを結成するかしないかという2019年くらいに、ちょっとオリジナル曲作ろうよ、って話から取り掛かった曲です。
歌詞に関しては、本当に僕の実体験みたいなところが多いのですが、相手の女性の考えは想像でしか書けないので、実際に女性の目線で書かれた歌詞が欲しいなと思ってみゆうにお願いしたところ、2サビ前の「それがあなたの答えという殺し方ですか」っていうすっごいパンチが効いた歌詞が出てきました。
みゆう:いやもう、そこの手前の歌詞を読んだときに、何だこの男は?ってムカついてきて。優しくすると見せかけておいて汚いな、ってすごくイライラして出てきた言葉ですね(笑)
――そのあと「ねぇ、終わりにしないで」という歌詞とともに展開していくところがドラマチックです。
木下陽介:恋愛で寄り添ってきたひとって、どれだけ嫌いになろうとしてもなかなか嫌いになれなくて、また戻りたくなったり、行ったり来たりを繰り返すことってあると思うので。そういうリアルな部分を描写したいっていうのは、活動当初からのテーマとしてあります。
人は誰しも取り乱したりすると思うんですけど、そうやって取り乱したりするからこそ人間っぽい。そういうところを肯定的に歌っていけたらいいんじゃないかなと思っています。
みゆう:自分は『ワンルーム』みたいな恋愛はしてこなかったというか、1度もうやめようって言われたら、ハイOKってなるタイプなんですけど(笑)、この曲に関してはすごくこの女の子の気持ちに入っちゃいますね。
できるだけマイナスなことは歌いたくない
――『彩る』はどのようなきっかけで制作されましたか。
木下陽介:普段生きていて色々経験することのなかには、もちろん本当は経験したくないこともあって。でも、そういうことの影響も受けて自分の感情が左右されたりすることが、キャンバスに色を重ねていくことのように思えて。ちょっと重い話になるんですけど、そうやって色を重ねていけば最後はみんな真っ黒になるっていうところに、みんな終わりに向かって生きていく、ということとの共通点を感じていて。自分で思いどおりに塗れた色もあれば、意図せず重なってしまった色もあるという比喩表現に着想を得て、昨年の8月・9月頃にスケッチができたという感じです。
みゆう:『彩る』の歌詞は最初のデモ段階から結構変わってて、最初の歌詞は直接的な表現が少なかったんです。私は視野が狭いので「携帯がここにある」みたいなところから始まるんですけど、彼は多分「どういう過程を経て携帯がここにあるのか」みたいなところから始まる気がしてて。歌詞にもあるとおりそうやって「遠回り」してるところを少し近くして、「人生を色に例えて、次第に色が混ざって黒に近づいていくけどその過程を楽しもう」みたいな解釈ができるようにしてもらった感じですね。
――テーマとしては終わりを意識した重たいことなんですけど、伝わってくるメッセージは曲調とともにものすごくポジティブで、「黒の枠の先だ その先に行こう」という歌詞がとても印象的です。
みゆう:いや、うれしいです。
木下陽介:できるだけマイナスなことは歌いたくないので、終わりは黒だったとしても、結局最後はみんな同じところに帰るじゃん、ではなくて、その先に行こう、ってところまで表現していくのがリーブルらしさですね。
初のワンマンライブ、その先のビジョン
――12月17日に、SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで初めてワンマンライブを行うということが、5月に発表されました。
木下陽介:アーティストは音源で勝負だ、といくら言っても、やっぱりライブも良くないとね、っていうのは2人の共通認識でした。なので、いつ、どういう形で見せようかっていうことはずっといろいろ考えていましたね。このタイミングでワンマンをやる、そこから逆算しながら、どういった発信をやっていこうかっていう。目標があるぶん、やることもブレないと思っています。路上ライブだったりSNSのやり方だったり、オリジナル曲でライブをやるんだったら、こういう盛り上がる曲が欲しいよね、とか色々なことが見えてきました。
みゆう:既に発表してからあっという間ですね。自分だけ1日が24時間じゃないんじゃないかって感じるくらい早く感じます。
SNS用に音源を作ったり、動画を撮影して編集したりとか。そもそもワンマンが初めてで人前で2時間も歌ったことがないので、体力作りしたり、ボイストレーニングで技術面を磨いたりっていうことで、あっという間に1日が終ってしまう。
木下陽介:ライブに足を運んでもらうには、路上でもイベントでもいいので、とにかく良いライブを見せることが一番だと思っています。12月のワンマンはcross-dominanceさんの素晴らしい演奏とともにパフォーマンスできますけど、2人だけでもステージでちゃんとパフォーマンスできるように色々仕込んでいます。
ライブのオファーをたくさんいただきたいです。
――ワンマンライブの先の目標やビジョンもお聞きしていいですか。
みゆう:大きい目標はやっぱり「世界を股にかけたい」です。私は洋楽が大好きで、ステージで仁王立ちしているような、強くてインパクトのある女性アーティストが好きなので、日本で有名になるのはもちろんですけど、そういうスタイルで世界でも通用したら最高だなと思っています。
漠然としてますけど、後ろが全然見えないくらいでっかい会場で歌っている、っていうビジョンが常にあります。
木下陽介:みゆうはこうやってすごく堂々と発信できる、僕にはない感覚を持っている人で、本当に正反対の人間なんですけど。僕の目標は、この2人でやるリーブルとはなんぞや、っていうところをもっと突き詰めて、リーブルの曲を届けていきたいっていう目標がありますね。
――ビッグになってもKENDRIX Mediaの取材には応じてください。本日はありがとうございました。
【ライブ情報】
”お初にお目にかかります” with cross-dominance
2025年12月17日(水)開場18:30 開演19:00
会場:SHIBUYA PLEASURE PLEASURE(東京)
チケット:イープラス
TEXT:KENDRIX Media 編集部
PHOTO:雨宮透貴

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