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正直ライブで立ちっぱなしはきつい! 体力がない音楽ファンのための簡単筋トレをジムトレーナーに聞く

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「ライブは楽しいけど疲れてしまう」という音楽ファンは多いはず。

本企画では、そんな運動不足の音楽ファンにおすすめの筋トレを、ジムトレーナーの野田航平さんに聞いていく。

前編ではダイブやモッシュなど、音楽ライブならではの特殊な動きをするための筋トレについてお聞きした。

後編となる今回は「手を挙げるのが疲れる」「そもそも立ちっぱなしがつらい」といったもっと意識が低いライブの動きについて聞いていく。

野田航平さん(左):女性専用パーソナルジムの店長。モテたいと思いトレーニングを開始。身長184cm・68kgから85kgまで増量しつつ、スタイリッシュな身体を維持。

まいしろ(右、聞き手):エンタメ分析家。なんでもないことを真剣に調べる記事をたくさん書いている。一番嫌いな言葉は「腕立て伏せ」。

ライブでついでに四十肩チェックをしよう

まい:ロックライブでは「手をあげる動き」が多く、腕がつかれてしまうことが多いです。

野田: 手をあげるときに使うのは三角筋で、手を前後に振るのは上腕三頭筋です。手を挙げて前後にふることが多いので、特に三角筋の前側をきたえると疲れにくくなりますね!

三角筋が鍛えあがっていそうな野田さん(左)とまるで鍛えあがっていないまいしろ(右)。

まい:せっかくライブに来たからにはできるだけ手を挙げたいのですが、そんな音楽ファンにおすすめの筋トレはありますか?

野田:500mlペットボトルなど、軽いものを持って三角筋を鍛えると楽になりますよ!

野田さんイチオシの筋トレをやることに。500g〜1kgの軽いダンベルを後ろにかかげて…

そのまま上に上げて肘を伸ばす!

楽そうに見えるが、わりとつらい。

まい:あの……これ何回やればいいんでしょうか?

野田:30〜50回を5セットですね。

まい:けっこうですね。

野田:ただ、毎日やる必要はありません。筋肉痛の日をさけて、ライブ2週間前から2〜3日おきに1回やってみてください。ライブで違いを実感できると思います。

まい:そう言われるとやる気がわいてきました!

野田:あとは、バスケをしてもいいかもしれません

まい:ライブのためにバスケ?!

野田:バスケは重いボールを持ちあげることが多いので、手をあげるための筋肉が鍛えられるんですよ。
だから、スポーツが得意な音楽ファンはバスケをしてもいいと思います。

まい:スポーツが好きな人にはいいアイデアですね!
ちなみに、ライブとバスケ以外で三角筋を鍛えるメリットってあるんでしょうか?

野田:肩幅をつくれてかっこいいです。あとは、頻繁にあげることで四十肩のチェックができます

まい:ライブで四十肩チェック……?

野田:それに、事前の筋トレをしていない場合も、当日できるだけ手をあげていれば運動にはなります。普段デスクワークが多い人は、特にがんばってほしいですね!

姿勢を意識するとアンコールの手拍子でも疲れない

まい:ライブでは「曲にあわせた小さいジャンプ」が多く、かなり疲れることがあります。

野田:これはけっこうハードですよね。2時間ジャンプしたら僕も筋肉痛になると思います

野田さんでも2時間のジャンプには負けるらしい。

まい:意外とハードなんですね!

野田:筋肉も疲れますけど、なによりカロリー消費がすごいです。2時間ずっと飛んでいたらかなりやせると思いますよ

まい:その代わりライブ後しばらく何もできなくなりそうですね…!ライブで少しでもジャンプする時間を長引かせる方法はありますか?

野田:なわとびですね。外でやってもいいし、家の中で布団をひいて、その上で跳んでもいいと思います!

まい:ジャンプするにはジャンプをするのが一番なんですね…!続いては、これも疲れやすい「手拍子」です。

特にアンコールだと疲れて「早く出てきて!」という気持ちがいろんな意味で高まるんですが、手拍子で疲れないための筋トレはありますか?

野田:手拍子って、実は筋肉をあまり使っていないんです。手をたたくことより、手を少し上にあげた位置でキープすることに疲れているんだと思います。

まい:そう言われるとそんな気がしてきた…..!
 
野田:腕は意外と重いので、高くあげていると疲れるんですね。
だから、手拍子については姿勢をよくすることが大事です。筋トレではなく、脇を絞めながら手拍子するようにしましょう。

肩を落として、背筋を伸ばすのが長い手拍子で疲れないコツ!

まい:めちゃくちゃいい姿勢で手拍子していれば、アンコールを乗り切れるんですね!

『MONSTER DANCE』は違う意味でもモンスターダンス

まい:ここからは、具体的な楽曲の動きについてお聞きしていきます。
まずはフェスで人気が高いフレデリックの『オドループ』。

野田:これはですね、あまり筋肉はいりません

まい:こんなに動きがあるダンスなのに…!

野田:むしろ、筋肉がなくてもできるのがいいところなんだと思います。1曲踊っても疲れずにすむ、いい振りだと思います

まい:そこまで考えられていたんですね…!続いてはKEYTALKの『MONSTER DANCE』。

野田:こっちは体力いりますね!いろんな筋肉の動きが入っていて、まさにモンスターダンスです

まい:違う意味でもモンスターダンスなんだ

野田:この曲を2時間ぶっ通しで踊れたら、他のライブでも2時間動き続けられると思います。
踊るときは小さい動きにならず、PVぐらいのキレを出すつもりでチャレンジしてください

まい:なるほど!ここまでいろいろと聞いてきたんですが、根本的な問題としてライブで2時間立ちっぱなしになっているだけでも疲れます。これはどうしたらいいんでしょうか?

野田:筋肉は、鍛えたい動きと同じ動きをしないと鍛えられません。
立ちっぱなしに慣れたいなら、立ちっぱなしになるしかない。筋肉に近道はないんです。

まい:胸にきざみます!

ライブに行くならマイプロテインを持っていこう

まい:最後は、ライブでおすすめのフード&ドリンクについて聞いていきます。まず、ライブではどういうドリンクがおすすめですか?

野田:一番はスポーツドリンクですね。エナジードリンクでもいいんですけど、ライブは汗をかくので、塩分の入っているスポドリがおすすめです

まい:ライブでの飲みものとしてお酒も人気がありますが…

野田:お酒は絶対やめた方がいいです

まい:語気が強い。

野田:お酒を飲むなら、ライブ後にプロテインを飲んでから飲む方がいいです。
ライブにマイプロテインを持参して、それを飲んでからにしてください。

まい:ストイックすぎる

野田:ただ、お酒は(ライブによる)筋肉の損傷からの合成という、せっかくの流れを妨げてしまうのでもったいないと思います!

まい:フードのおすすめはありますか?

野田:僕は、ライブの前は塩分が多い食事を取るようにしています

まい:そんな音楽ファン見たことないです

野田:疲れやすい人は、米などで糖質を先にいっぱい取っておくのもおすすめです。
ただ、ライブの前に食べすぎると気持ち悪くなるので、量は調整しましょう!

まい:フェスのような丸一日のイベントでおすすめのフードはありますか?

野田:脂質が高いものですね。フェスは、移動などで栄養補給ができない時間が長いと思うんです。
なので、空腹感を減らせて腹持ちがいい脂質はちょうどいいと思います

まい:最後に、ジムトレーナーから見たライブの楽しみ方を教えてください!

野田:ライブの体力をつけるためには、結局ライブに行くのが一番です。現場で使う筋肉が常に一番なんです
できるだけライブに行って、毎回全力で楽しんでください!

まい:今日はありがとうございました!

※ロックライブならではのダイブやモッシュに必要なハードな筋トレについて解説した前編はこちらから

TEXT:まいしろ

(プロフィール)
エンタメ分析家。データ分析やインタビューを通して、なんでもないことを真剣に調べてみた記事をたくさん書いてます。音楽と映画が特に好き!
X:https://x.com/_maishilo_
note:https://note.com/maishilo

PHOTO:和田貴光

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